プレゼンテーションというと、ビジネスパーソンのための技術と思われがちだが、実は、自らの業績を学会で発表する科学者にも不可欠な能力だ。しかし、これを説得力ある英語でできる日本人はほとんどいない。本書は、英語でのプレゼンテーションに悩む科学者のために執筆されたものだ。 著者は、アメリカでの研究歴も長く、高い業績をあげてきた科学者。理科系プレゼンテーションのベテランである。その著者本人の経験と著者自身がアメリカ人のプレゼンテーションから学んだことを土台に、日本人のプレゼンテーション技術を向上させるためのノウハウについて述べている。 特にプレゼンテーションの英語は、はじめのあいさつ、スライド説明、論述やまとめの言葉までそれぞれの決まり文句を紹介したうえで、数、数式・記号の読み方、図、表、グラフの英語での読み方までをカバーする。またプレゼンテーションの技術として、たとえばOHPシートの上手な使い方など具体的なやり方を提示してくれる。コラムでは、ちょっとしたアメリカ事情にも触れることができておもしろい。科学者だけでなく、工業関係の製品を扱う、技術系のセールスエンジニアをはじめとする幅広い層が活用できる本だ。(祐 静子)
日本人向けとしてポイントが押さえてある
昨今はプレゼン用の指南書が多く出ているので、プレゼンの仕方の本としては今ひとつに思う。フレーズも物足りない。PPTの利用にも触れていない。
けれども、第1課日本語と英語の内容は、日本人英語の発音をどのように通じるものにさせるか(ストレスとイントネーションの違いで通じないことがよくあるという事実を、一般の英語教育者よりも良くわかっている)、構造の違いなどに触れていることは、すばらしいと思う。
むしろその点にポイントをおいた英会話の本を出せば、あたるかもしれないと思った。
英会話+αの部分を補う書
理科系のプレゼン技術というものの、日本と西欧の文化の差異という実に
大きな括りから日本語と英語の違いをイントロで20ページ程度も解説が
あります。これが意外と秀逸ですんなりと納得できました。
本論ですが、多分著者がターゲットにしている読者層は英語圏の人と最低限の
英会話でコミュニケーションができる人を想定しているので、そのレベルまでは
自分で英会話能力を補う必要があります。
そこからは、プレゼン資料の準備から構成、ポスター発表まで平易で
回りくどくない解説なので、あっと言う間に読み終わってしまいます。
また、中ほどの100ページが英文としてフレーズや用語を覚えることが
必要になりますが、これも分量が多くないのでプレゼン前に見直せばよいと
思われます。
また、内容がやや古い時代のOHPや過去の遺物となっているスライドの
テクニックが中心なので、現在のPCを用いたパワーポイントでの展開を
自分で描きながら読み進める必要はあると思います。それについても難しい
ことではありませんので、国内での学会発表をしている方なら問題はない
でしょう。
国際学会デビューを控えた方には是非ご一読をお勧めしたい書です。
やや薄味
英語でのプレゼンテーションを扱った解説書、特に研究者/技術者向けのものは非常に少なく、その点で本書は貴重。ただ、内容に関してはやや薄味の印象を受けた。基礎はしっかり押さえてあるものの、ポイントを押さえるだけで詳しい解説が少ない。例えば第1課の最後で、発音の「日本語的特徴」を避け「英語的特徴」を身につけよう、とあるのだが、肝心の「特徴」の内容は他著から表を引用するだけで済ませている。これらを深く読み解こうとすれば、結局他の文献をあたらなければならない。 部分的には含蓄もあり、また第4課は文例も多く、リファレンスとして使いでがあるだろうが、全体を通してあっさりした読了感。個人的には、技術的にもっと突っ込んで欲しかった。(私が洋書でプレゼンテーションのテキ!!ストを読み漁っているせいかも知れないが…) 本論のボリュームの割にコラムが多く、また技術的話題というより気構え・心構え、あるいは日米の比較文化論的な話題も多い。技術書というよりは入門書、あるいはライトな実用書といった印象を受けた。プレゼンテーション初心者や、本番直前の総チェック用に良いかもしれない。 ちなみに、本書ではOHPの使用が前提であるが、私の分野では専用のPCソフトとプロジェクタを使ったプレゼンテーションが一般的になっており、次の版ではその辺も考慮されると嬉しい。
プレゼンテーションの1ヶ月前に必読!!
最近ようやく日本でも海外の学会における発表の重要性が認識されつつある。しかし、実際に発表を行った事のある人は意外と少ないので、どのように話を進めればいいか、何に気をつけるべきか、等なかなかわからないものである。この本は、英語によるプレゼンテーションのコツを簡潔にかつ十分に書いた本である。プレゼンテーションを行う際にはぜひ参考にしてもらいたい。
ジャパンタイムズ
理科系のための入門英語プレゼンテーション 理科系のための英語リスニング 理科系のための実戦英語プレゼンテーション 学会出席・研究留学のための理科系の英会話 改訂版(CD付) 国際学会English挨拶・口演・発表・質問・座長進行
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